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性格を生かした小説プロット

 

主人公の性格を生かした小説プロットです。

 

性格がちゃんと表現できていたら、

おもしろい物語になります。

 

ですから、性格を研究することが、

かなり重要です。

 

今回は、

浅はかで間抜けな性格についてです。

 

 

浅はかで間抜けな性格というのは、

どんな人のことでしょうか?

 

(1)目先のことしか見えておらず、

自分の行動が引き起こす結果まで

考えが及ばない人です。

 

(2)怠け者で未熟な人です。

 

(3)自信過剰で、自分の限界がわかっていない人です。

 

 

こんな人が、どんな行動をとるかを考えてみましょう。

 

一番特徴的な行動は

 

「猿マネ」です。

 

後先考えずにマネして、

失敗をするわけですね。

 

落語には、そんな話がいっぱいあります。

歴史の風雪に耐えて残っている話ですから、

 

アレンジすれば

21世紀でも十分、人々を楽しませることができるはず。

 

 

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時そばプロット

 

 

【第1段】

 

〇〇〇(主人公)は、浅はかで間抜けな性格だ。

 

たとえばこんなことがあった。

 

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

(浅はかで間抜けなことを伝える過去のエピソードを入れる)

 

【第2段】

 

そんな〇〇〇(主人公)が、びっくりしたことがあった。

 

 

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

(主人公がマネしたくなるようなエピソードを入れる)

 

 

 

【第3段】

 

翌日、〇〇〇(主人公)はマネしたくてしょうがなくなる。

 

〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

(マネするが、微妙に違っていて大失敗する)

 

 

 

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『時そば』はこんなお話

 

 

【第1段】

 

熊公は、浅はかで間抜けな性格だ。

 

たとえばこんなことがあった。

 

浅はかだから先が読めない熊は、

女房が調子悪くて吐きそうになっているのを、

産気づいたと勘違い。

 

親戚から長屋から、

「ガキが生まれるんでさぁ」

と自慢して回る。

 

ご祝儀などをもらったのはいいが、

女房はたんに調子が悪かっただけだった。

 

 

また、間抜けだから詰めが甘い。

大事な仕事をもらって、

値段やら納期やらを聞いた。

 

「忘れるといけねぇから、

どこかに書いておいたほうがいいんじゃねぇか?」

 

と言われたが

 

「大丈夫。大事なことは絶対に忘れない」

と言い張った。

 

案の定、値段も納期もすっかり忘れてしまい、

大事な仕事に穴をあけてしまう。

 

 

 

 

【第2段】

 

そんな熊がびっくりしたことがあった。

 

 冬の寒い夜、屋台に飛び込んできた男、

「おうッ、花巻にしっぽく。ひとつ、こしらえてくんねぇ」

待つ間、

 

「看板が当たり矢で縁起がいい」

「あつらえが早い」

「割り箸を使っていて清潔だ」とお世辞を言う。

 

そばが出来上がると

「いい丼を使っている」

「鰹節がたっぷりきいていてダシがいい」

「そばは細くて腰があって」

「竹輪は厚く切ってあって」

と歯の浮くような世辞を並べ立てる。

 

食い終わると

「実は脇でまずいそばを食っちゃった。おまえのを口直しにやったんだ。

一杯で勘弁しねえ。いくらだい?」

 

「16文で」

 

「小銭は間違えるといけねえ。手ェ出しねえ。それ、1つ2つ3つ4つ5つ6つ7つ8つ、今、何どきだい?」

 

「9ツで」

 

「とお、11、12……」すーっと行ってしまった。

 

これを見ていたのがぼーッとした熊。

 

「あんちきしょう、しまいまで世辞ィ使ってやがら。

それにしても、変なところで時刻を聞きやがった、あれじゃあ間違えちまう」

と、何回も指を折って

 

「あ、少なく間違えやがった。1文かすりゃあがった。

うめえことやったな」

 

 

 

【第3段】

自分もやってみたくなって、

翌日、まだ早い時間にそば屋をつかまえる。

 

「寒いねえ」

「へえ、今夜はだいぶ暖かで」

 

「ああ、そうだ。寒いのはゆんべだ。どうでもいいけど、そばが遅いねえ。

割り箸を・・・割ってあるね。いい丼だ・・・まんべんなく欠けてるよ」

 

「へい、お待ち」

「そばは・・・太いね。ウドンかい、これ。おめえんとこ、竹輪使ってあるの?」 

 

「使ってます?」 

「薄いね、これは。丼にひっついていてわからなかったよ。月が透けて見えらあ。オレ、もうよすよ」

 

「いくらだい?」

「16文で」

 

「小銭は間違えるといけねえ。手を出しねえ。それ、1つ2つ3つ4つ5つ6つ7つ8つ、今、何どきだい?」

 

「4ツで」

「5つ6つ7つ8つ……」

 

 たくさん支払わなければならなくなり、男は泣きべそをかく。

 

 

 

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まとめ

落語には『時そば』以外にも、

 

『看板のピン』や『つる』や『青菜』など、

賢者のマネを愚者がして失敗するパターンがたくさんあります。

 

まずは、

このプロットを体で覚えるように、

反復練習してみてくださいな。

 

あくなき反復練習のみが、

一流の書き手を生み出すのです。

 

 

長文になってもかまいませんので、

下記の掲示板に書いたらアップしてみてください。

 

長くなりすぎたら、

2回か3回にわけてアップしてみてくださいませ~~

 

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    戸部美香 PN 夏来みか (木曜日, 14 2月 2019 23:31)

    「太郎の話」

    【第1段】

    太郎は、浅はかで間抜けな性格だ。

    たとえばこんなことがあった。
    太郎が中学生2年生のときのことだった。
    中学で一番かわいいという噂の純子に恋をしたのだった。
    あるとき、純子が同じクラスの女子と話しているのを小耳にはさんだ。
    「私、無口な人ってなんか存在が気になるのよね」
    それを聞いた太郎は、学校でできるだけ何も話さないようにした。
    話さないので純子とどうにかなるわけでもなく、純子は生徒会長の
    次郎といつの間にか付き合うことになり、中学卒業となった。

    【第2段】

    そんな太郎が、びっくりしたことがあった。

    太郎よりも10センチは背も低く、
    成績も悪く、足も遅く、顔も岩のような三郎に、
    純子と並ぶかそれ以上のかわいさの彼女ができたのだ。
    さっそく三郎に、どこでそんなかわいい娘を見つけたのかを聞いた。
    三郎が言うには、学校帰りの途中にある女子校の前で告白されたとのことだった

    【第3段】

    翌日、太郎はマネしたくてしょうがなくなる。
    女子高は、太郎の通学路ではないが、帰りに前を通ることにした。
    一度前を通る。
    誰にも声なんてかけられない。
    引き返してまた通る。
    女子達はきゃあきゃあいいながら、岐路についている。
    また引き返して、女子校の校門の中をのぞきながら通り過ぎる。
    15往復ほどしただろうか、
    「あの」と後ろから声をかけられる。
    太郎は心の中でガッツポーズをとりながら振り返る。
    するとそこには制服の警官がたっていた。
    太郎は、この際年上でもしょうがないかと内心思った。
    「君、ここで何しているの。ちょっと署までご同行いただけるかしら?
    最近このあたりて、スカート切られちゃっている子が多発しているの。
    ウロウロしている理由をきかせてもらうわ」

  • #2

    今井 大輔 PNだいのすけ (金曜日, 15 2月 2019 11:04)

    【第1段】

    賭事好夫は、浅はかで間抜けな性格だ。

    たとえばこんなことがあった。

    中学生の頃、自分と同じくらいブサイクな武左郁男が、クラスで一番の人気者の美人の女子に告白し、付き合うことになった(のちにこの二人は結婚するのだが……)
    武左に彼女ができるなら、自分にもできると思いクラスで二番目に人気のあった女子に告白した。
    彼女からの返事はこうだ。
    「あなたみたいなブサイクは精神的にムリ!」
    好夫の青春は一瞬で終わった。

    【第2段】
    それから二十年経った現在、
    そんな好夫が、びっくりしたことがあった。

    いつの間にか痩せてスポーツマン体系になりモテだした郁男と競馬場に行くことになった。
    しかも、郁男は馬主になっていた。
    「じゃあ今日も複勝流しで儲けるとするか!」
    「フクショウナガシ?」
    「お前、複勝流しも知らないのかよ? 宮本輝の小説に書いてあった有名な馬券の買い方さ」
    「おぉ、あれか」
     好夫は知ったかぶりに答える。何のことか知らないが、郁男に訊くのはプライドが許さない。本当に間抜けだ。
    郁男は十万円の元手からレース毎に賭け続け10レース終了後には、一千万円に膨らんでいた。
    「やったぁ今日も成功だ! このお金を元手にまた馬買おうかな? それにしてもなんでお前はまったく馬券を買わなかったんだ?」
    「競馬は見る方が好きなんだ」
     好夫はうそをつく。本当は羨ましくてしかたがなかったのだ。

    【第3段】

    翌日、好夫はマネしたくてしょうがなくなる。
     場外馬券売り場に行く。 郁男のように十万円からは賭けられないので三万円だけ財布に入れて来た。これが今日一日で一千万円にはならないにしても百万円以上になると思っただけで嬉しかった。勝ったお金で何買おうか? どこに行こうか? そんなことを考えただけでワクワクしてきた。
     もともと賭け事の好きな好夫はパチンコ、麻雀は中学校の頃からたしなんでいた。海外の有名所のカジノスポットに行っては睡眠を削り倒れる間際までルーレットを楽しんでいた。
     そんな賭け事大好きな好男であったが馬券を買ったことがないのだ。世界七不思議のひとつに入れてもいいくらいだ。
    マークシートという紙に該当箇所を塗りつぶしてどうやら馬券は買うみたいだった。
     競馬新聞を買い、出馬表を見る。1レース目、なんだかわからないが◎マークが多い馬を一万円複勝で買ってみた。結果、好夫の買った馬が1着に来た。好夫は喜んだ。早速、換金しに行くが冷たい機械音声で「この投票券は的中しておりません」と言われた。好夫は近くにいた案内係の女性を捕まえてどういうことか訊いてみた。
    「あっ! お客様、こちら別会場のレースでございます。只今のレースは東京でお客様が買われたのは京都のレースです」
     好夫はショックを受けた。少し恥ずかしかったが、複勝がどういうものかを案内係に訊いてみた。どうやら複勝というのは三着までに入れば的中みたいだ。
     気持ちを立て直して次の2レース目、好夫はまたも◎の多い馬を一万円買ってみた。結果、見事三着に入り好夫は的中。ガッツポーズをとって早速、換金に行く。
     しかし、またしても「この投票券は的中しておりません」と言われる。
     また、先ほどの案内係の女性を捕まえて訊く。女性は半分呆れかえったような様子で、
    「お客様、こちらは単勝でございますので、一着にならないと当選にはなりません」
     と言われた。好夫は痛恨のミスをおかした。あと一万円しかない。
     3レース目、今度は△のマークの多い馬を一万円買ってみた。これで財布にはお金はもう無い。しかし不思議と好夫の心は落ち着いていた。東京3レース、複勝に一万円。大丈夫だ。これは必ず来る。預言者ではないが、なぜかそう確信できた。
     結果、見事に好夫の買った馬が3着に入った。配当は十倍だった。
    「おっ! 兄ちゃん複勝取ったな」
     後ろからガラの悪そうなおっさんが話しかけてきた。おっさんは、
    「ちょっと、その馬券触らせてくれ、ご利益にあやかりたい」
     と言い、好夫から馬券を取るとダーっとそのおっさんは猛ダッシュで走りだした。彼の姿はあっという間に消えてしまった。呆然と立ち尽くす好夫。
     風は吹いていないが心をすり抜ける風を感じずにはいられなかった。
     その時、ポケットに入れていたスマホが震えていた。育男からのメールだった。
    「お前のことだから、複勝流しを訊きたくても訊けないと思うので、説明を送る。まぁ俺の独り言だと思ってくれ。複勝流しは1レース一点の複勝を買って勝ったお金を次のレースに全部費やす。仮に二倍に賭け続けたとして、2→4→8→16→32→64→128となる。そうやって増やす買い方だ。理論上は7レース目で100倍以上になる。昨日の俺は見送ったレースや配当が思わしくなかったから、10レースで100倍になったんだ。まぁ娯楽だから、そんなに真剣にやらないことがコツかな? また、競馬場に誘ってやるからな。じゃあまた」
     空財布を開いてレシートを取り出して丸めて地面に投げつけた。あぁ一文無しだ。そう心でつぶやき、歩いて好夫は一時間の道のりを帰るのであった。
    (了)