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サスペンスの要素が小説をおもしろくする!

■おもしろい小説を書くために何をするか?

 

 

小説は、ちょっとしたおもしろい物語である。

物語は、その媒体が、言葉、映画、マンガ、その他、いかなるものであれ、

受け手の頭のなかに、疑問を呼び起こすようになっている。

 

そして、その疑問の答えの提示を遅らせることで読者の関心を引きつける。

 

「誰がやったんだ?」

という原因に関する疑問。

 

「次にどうなるの?」

という経緯に関する疑問。

 

小説における疑問は、その2つに大別することができる。

 

疑問を持った状態というのは、読者にとっては不安定な心理だ。

この不安定な心理のことを「サスペンス」という。

 

本来の「サスペンス」という言葉の意味は、不安と恐怖の心理のことである。

主人公が繰り返し窮地に追い詰められると、読者は感情移入しやすくなる。

読者は、不安と恐怖を抱きながら事の成り行きを見守ることになる。

 

 

平穏無事な人物に読者は感情移入しない。

 

 

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■サスペンスという言葉の語源は何か?

 

 

「サスペンス」という言葉の語源はラテン語の「吊り下げる」という言葉だ。

 

吊り下げる?

え?

と思うだろう。

 

たとえば、崖っぷちで、人が指先ひとつで吊り下がっているとき、読者は、

 

この先、どうなるんだろう?

と、ドキドキハラハラするはずだ。

 

まさに、不安と恐怖を掻き立てるシーンとなる。

 

ドキドキ、ハラハラする出来事のことを「クリフハンガー」と称しているのも、

ここからきている。

 

トマス・ハーディの『青い眼』という小説がある。

これは自伝的な恋愛小説なのだが、重要なシーンで「クリフハンガー」を取り入れている。

 

主人公は美しい女性エルフリード。

婚約者が船に乗って帰ってくるのを高い岩山の頂上から望遠鏡で覗いている。

 

エルフリードのお供に、ヘンリー・ナイトがついて来ている。

このナイトも、また、エルフリードに求婚している。

 

エルフリードは2人の男の間に立って、葛藤している。

 

エルフリードとナイトが岩山の頂上に立っているとき、ナイトの帽子が風に吹かれて崖まで飛んでいく。

気づいたときには、ナイトは、断崖絶壁の急斜面から這い上がることができなくなっている。

 

さあ、どうする?

 

エルフリードが必死に助けようとするが、かえって、ナイトの状況は悪化する。

1インチ、1インチとゆっくりと滑り落ちていく。

 

次にどうなる?

ナイトは助かるのか?

そして、助かるとしたら、どうやって?

 

この小説では、こうした疑問に対する答えの提示を、

出来る限り遅らせている。

 

ここでの描写は数ページに及ぶ。

地質の話がはじまり、歴史や考古学、そして、見るからに悪意に満ちた自然について、

哲学的な考察が続く。

 

さらに、読者の緊張の糸が緩まぬように、いくつかの疑問文が差しはさむ。

「このまま死んでしまうのか?」

「救われたいと願ったところで、娘一人に何ができる?」

「本当に神の手が迫っているのか?」

 

結末は、エルフリードがナイトを助けるのだが、

 

そのときまで、読者はハラハラドキドキする。

 

 

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■まとめ

 

古典といわれる作品のなかにも、サスペンスの要素はいっぱい盛り込まれている。

サスペンスの原点は「クリフハンガー」だということを頭に入れておけば、

いかようにも応用がきくはず。

 

崖っぷちに吊り下げられている状況は、いくらでも創作できる。

 

リストラに会った会社員が、会社に残るために奮闘するが、

刻一刻と解雇の日が近づいてくるとか、

 

時限爆弾が目の前にあり、あと60秒後に爆発するとか、

 

サスペンスの要素は、人が殺される刑事事件じゃなくても設定できるのだ。

 

アイデアを絞り出して、あなたの小説にサスペンスの要素を盛り込んでみよう。

 

 

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