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緊張と緩和プロット

緊張と緩和プロット

 

このプロットのポイントは、

読者を9割がた緊張させておいて、

最後の1割で緩和するというものです。

 

 

最後の緩和の部分で読者は感動したり、

ホッとしたり、

カタルシスを得たりするわけです。

 

下記のテンプレートの○○○○に適切な言葉を入れて、

「緊張と緩和プロット」の原型を作成する練習をしてみてください。

 

 

今回のテンプレートは

「怖くてたまらない」という言葉を使って緊張を高めています。

 

このテンプレートを自由に使いこなすことができるようになったら、

恐怖以外の言葉を使って、

読者の緊張を高めることを考えてみてください。

 

 

【テンプレート】

 

 怖くてたまらない。○○○○からだ。いったいどうしたことだろう。

 

 恐怖はさらに大きくなっていく。理由は、○○○○からだ。

 

 私は怒った。○○○○。すると、○○○○。

 

 私は悲しくなった。○○○○からだ。

 

 そのとき、○○○○。

 

 

 

【文章例】

 怖くてたまらない。目が覚めたらベッドに縛り付けられていて、身動きがとれなかったからだ。

いったいどうしたことだろう。

 

 恐怖はさらに大きくなっていく。

理由は、チェーンソーを持った大男が現れて「ヘヘヘヘっ」と笑いながらわたしに近づいてくるからだ。

 

 私は怒った。「バカ野郎、近づくな。あっちへ行け」怒りはマックスになる。

私は怒鳴りつけてやった。

身動きがとれないから、声を張り上げるしかなかった。

すると、素直に大男は部屋を出て行った。

 

 

 私は悲しくなった。

この3日間、ベッドに縛り付けられたまま一人ぼっちで、気が遠くなるほどの時間を過ごしたからだ。

 

 そのとき、大男が現れてこう言った。

 

「だから、3日前にチェーンソーでそのロープを切ってあげようと思ったのに」

(了)(318w)

 

 

 

 

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では、このテンプレートを使った文章例をいくつか紹介しますね。

 

文章例を読むと、どんなふうに書けばいいかがわかってくると思います。

 

 

 

 

 

 

『無情な世界』

 

 怖くてたまらない。ここの住人達は無表情で、まるでロボットのようだ。いったいどうしたことだろう。

 恐怖はさらに大きくなっていく。ここの住人達には感情というものが欠落しているように見えたからだ。肩がぶつかっても、まったく気にしない。

 人通りの多い交差点を通った時だった。ドーンと鈍い音がして、目の前で白いワンピースを来た女性が宙を舞った。女性が車にはねられたようだった。

 しかし、道行く人はおろか、女性をはねた車の運転手までも、それを気にも止める事なく平然としている。はねられた女性は道に倒れたまま動かない。

 僕は反射的に女性の元に駆け寄った。声をかけたが反応がない。口元に耳を当ててみると既に呼吸は止まっていた。

 早く救急車を呼ばなくちゃ。しかし、誰も見向きもしない。いったいどうなっているんだここは。

 私は怒った。

 「このままじゃこの女の人が死んじゃいますよ。誰か、救急車を早く呼んでください」

 しかし、依然としてここの住人達は僕とその女性の横を見向きもせずに通り過ぎていく。

 僕は悲しくなった。なんで誰も助けようとしないんだ。なんと無情なな人々だろうか。僕は道路の真ん中で、女性に心臓マッサージと、人口呼吸を始めた。

 その時だった。後ろからゴーッというけたたましい音が聞こえて来る。そしてそれはクレッシェンドのように大きくなっていった。

 振り向いて僕は愕然とした。なんと大型トラックがこちらに突っ込んで来るではないか。クラクションもなく、スピードを緩めることもなく突っ込んでくる。

「あぁぁぁ!!!」

 気がつくと僕はビルの屋上にいた。そして全てを思い出した。僕が人間関係に疲れ、ビルから身を投げようとした事。そして人間関係のない世界に行きたいと願った事を。しかし今、僕ははっきりとこう言える。僕はこの世界で生きたい、と。

 

 

 

 

『崖』

 

私は崖の道を歩いていた。怖くてたまらない。道がどんどん細くなっていくのだ。どうしてこんな道を歩いていかなければならないのだろう。ザリザリっと道から砂が落ちる。恐怖はさらに大きくなっていく。崖下から吹き上げてくる風が強くなってきたからだ。「ゴォッー、ゴォツー」と風の音がする。吹いてくる風に吹き飛ばされそうだ。私は怒った。何で、こんな道を歩かなければいけないんだ。もう引き返そう。私は来た道を戻り始めた。するとどうだろう。「ピチュピチュッ」と向こうから何者かが変な音を立てながらこちらに向かってくるのだ。何者だろう。人間ではないな。私は悲しくなった。進むことも引き返すこともできない。「ゴォッー」「ピチュピチュ」私は二つの音の中にうずくまった。その時、「ゴオオォッ」強い風が襲ってきた。私は空中に舞い上がり、崖下に落ちていった。

 

いつもの夢で目が覚めた。「ゴオォッ、ピチュピチュ、ゴオォッ、ピチュピチュ」隣で夫が規則正しくいびきをかいていた。私は夫をそっと押した。夫はごろりと横を向いた。いびきはぴたりと止まった。私はいつものようにまた眠りに落ちていった。

 

 

 

 

 

 

『懺悔』

 

怖くてたまらない。

今朝、リビングに置いてあった妻の鞄が落ちていて拾った時、身動きが取れなかった。いったいどういうことだろう。

恐怖はさらにおおきくなっていく。理由は鞄に離婚届が入っていたからだ。

私は怒った。ユミとの浮気がバレたのか?あの女が妻にチクったのか?お互いの生活を壊さないようにと承諾した関係だったのに。すると、子どもが欲しいから別れたいと言ったユミの言葉を思い出した。犯人は彼女ではないだろう。では、なぜ妻は離婚をしたいのだろうか。

私は悲しくなった。早期退職をして妻と世界旅行へ行こうと思い、この一年は休日も仕事をし、ストレス発散のため若い女と遊んでいた。妻に何もしてあげなかったのだ。自業自得だ。

その時、妻がリビングに入ってきた。

「あら、鞄落ちてた?嫌だ〜、何みてんの!勘違いしないでよ。お母さんに頼まれたの。いやね〜熟年離婚なんて…」

 

 

 

 

 

 

 

 

『僕のヒーロー』

 

怖くてたまらない。知らない大人に腕をつかまれて引っ張られているからだ。いったいどうしたことだろう。

恐怖はさらに大きくなっていく。理由は刑務所に連れていかれると思ったからだ。

 

僕は怒った。

「放して!」

腕を振りほどこうとした。すると、さらに強く腕をつかまれる。

 

僕は悲しくなった。一緒に来たお父さんにごめんなさいと言わなきゃいけないと思ったからだ。

そのとき、正面のステージに立っていた人が僕に近づいてきた。仮面ライダーだ。腕をつかんでいる大人に何か話し、僕が手に持っていたカメラをその人に渡した。写真をとってもいいということだ。

 

嬉しかった。涙が出そうだったけど、我慢した。笑われたくなかったからだ。

こうして僕は、憧れの仮面ライダーと写真を撮ることができた。

 

 

 

 

 

 

『1/3の確率』

 

ケンは、どのボタンを押すか悩んでいた。

怖くてたまらない。

大好きな恋人と一緒になるには、恋人の父親が経営するカジノで勝負に挑み、勝たなければならないからだ。

父親が提案したゲームは、次のようなものだ。

 

ケンの前には3つの扉がある。

そのうち、1つの扉には恋人のペットがいる。残りの扉は2億の小切手がある。

扉を選んだら、扉と同じマークのボタンを押す。

恋人のペットがいる扉を選ぶことができたら、ケンの勝利となる。

唯一のヒントは彼女から渡された1枚の紙だが、暗号だらけで全く解読できない。

 

恐怖はさらに大きくなっていく。

もし、はずれの扉を選んだら恋人と別れなければいけないから。

彼女と一生会えなくなるなら、死んだほうがマシだ。

ケンは怒りを感じた。『この暗号は何なんだ?全然ヒントになっていないじゃないか!ルリは本当に僕を愛しているのか?』

半信半疑になったケンは、父親と一緒に座っている恋人を見た。

 

ケンは悲しくなった。

恋人はケンと視線を合わせないまま、ずっとボタンを見つめているからだ。

『ルリは僕と一緒になりたくないのか?お父さんに何か言われているだけなのか?』

希望と絶望が交錯する中、ケンは暗号を解くため1枚の紙と格闘した。

するとケンは、彼女が一心にあるものを見ていることに気が付いた。

彼女の視線の先にあるものを見たケンは、突然ひらめいた。

 

ケンは、迷わず星マークのボタンを押した。

 

いよいよ星の扉が開いた。ケンは祈りながら、扉の先を見つめた。

ケンが選んだ扉の先には、回し車に乗ったハムスターが走っていた。

ケンはゲームに勝利したのだ。

 

ルリはケンのもとへ駆け寄り、キスした。

「ケンさん、ありがとう!あなたを信じてよかった。今まで私に求婚した人たちは私よりお金が入った扉を選んだの。もちろん私を裏切った人たちはパパの特権で処刑したけれど。ウフッ。」

 

彼女の父親は、ホッとした表情で2人を見つめていた。

 

 

 

『本当の償いはこれから』

 

怖くてたまらない。まもなく記者会見がはじまるからだ。いったいどうしたことだろう。恐怖はさらに大きくなっていく。理由は私は不正を行った当事者として徹底的に糾弾され、その後は逮捕されることが間違いないからだ。

 

俺は怒った。俺は不正なんてしていない。会社の命令で新薬の臨床データを集めていただけだ。そのデータを不正改ざんして世間を欺いたのは上司や上役の連中だ。「俺じゃない!」何度言っても誰も聞いてくれやしなかった。

 

俺は悲しくなった。社内ではもう、白い目で見られるどころか、存在さえ無視されている。俺が集めた「データ」の「せい」で大勢の人が死んでいることは確かだからだ。そう、俺が集めていた臨床データが不正に改ざんされて重篤な副作用を隠した結果、たくさんの人の命を奪ったことには間違いがないからだ。

 

もうすぐ、記者会見が始まる、そのときだった。

 

警察が踏み込んできた。あぁ、会見の前に捕まるのか。それはそれで、少し気が楽だ。信じてもらえるかもらえないかはもう関係なく、洗いざらい話してやる。すると、刑事は俺の前を通り過ぎ、憮然とした表情の俺の上司と上役連中の前に仁王立ちを、逮捕状を突きつけた。

 

「アルファ製薬株式会社 専務取締役 佐藤雅美、常務執行役員 斉藤良平、第二営業部長 海老原大介 臨床データ不正改ざんによる薬事法違反及び、過失致死の疑いで逮捕状が出ています」

 

そう告げると、刑事は俺の方に振り向いた。

 

「高橋さん、災難でしたね。私たちの調べであなたはなにもしていないということは十分にわかっています。今後の捜査にはあなたの証言が必要です。ご協力いただけますか?」

 

俺は大きくうなずいた。俺は、徹底的に洗いざらい、話してしてやる。それが俺にできる、亡くなった人たちへのせめてもの償いだからだ。

 

 

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『話せばわかる』

 

 怖くてたまらない。

私は、知らない男に追いかけられているからだ。

 

いったいどうしたことだろう。

恐怖はさらに大きくなっていく。

理由は、お巡りさんも加わって、 私を追いかけてくるからだ。

 

私は怒った。「なんで私のこと追いかけるのよ。追いかけないでよ」

すると、男達は言った。「とにかく、待て」

 

私は悲しくなった。お巡りさんにまで追いかけられているのに、

誰も助けてくれないからだ。

 

そのとき、男につかまってしまった。

「このお財布。あなたのでしょ。落とされましたよ」

 

 

 

 

 

『30mの恐怖』

 

怖くてたまらない。

高さ30m、あと一歩踏み出してしまえば地面へ真っ逆さまになってしまう場所に立たされているからだ。

 

恐怖はさらに大きくなっていく。理由は見知らぬ大きな男が背中を小突き続ける。その男は退路をその大きな体でふさいでしまって

一切の逃げ場はない。

 

私は怒った。

 

「押さないで!やめてよ!!!!落ちるっ!やめてっ!」

 

それでもその男はにやりと笑いながら「知らねーよ」と言わんばかりに相変わらず背中を小突く。

 

「とっとと落ちろよ。」

 

そんな顔をしてニヤリと不敵な笑みを浮かべる。

 

 

私は悲しくなった。どんなに怒っても、叫んでも、そもそも彼には日本語が通じないからだ。

 

もう終わりだ。終わりなんだ。どんなに怒っても、叫んでも。たとえ泣いても。

男はにやにやしながら鼻歌を歌っていながら、私の背中を小突く。

 

その時、彼が楽しそうな声を出して私の背中を今までの中で一番強い力で背中を押され、抵抗むなしく私の体は宙に舞った。

 

「きゃぁあああああああああああああああああ!」

 

ありったけの声を出したけど、誰も助けてくれない。

 

すると私の体は重力に逆らい何度か上へ下へと跳ね上がった後、太いゴムバンドに吊るされたままの状態になった。

その瞬間、「じゃんけんで負けた方がバンジーな」といった彼氏を本気で呪った。あとで思いっきり蹴り飛ばしてやるんだから。

 

 

 

 

『絶体絶命』

 

怖くてたまらない。

眼下には激しい水しぶきをあげる滝壷が見える。

 

恐怖はさらに大きくなっていく。

寒くは無いのに震えが止まらない。

このまま落ちたら、もちろん助かる見込みはないだろう。

それなのに男は、私に早くしろとせっつく。

私は怒った。

待てよ!最後に心の準備をさせてくれたっていいじゃないか。

 

すると男が馬鹿にしたように薄笑いを浮かべる。

 

私は悲しくなった。まだ何も成し遂げていないからだ。

今日までの命と分かっていたら、今まで先送りしにしてきたことが全て悔やまれる。

 

そのとき、

「さぁ○○企業の皆さ〜ん。いよいよ研修のクライマックス、滝行を始めますよ〜。早く降りてきてくださ〜い。大丈夫ですよ、この程度のチョロチョロ滝。子供や女性も平気で浴びてますから」

インストラクターの若い女性が明るく言った。

 

子供のころ溺れかかって、水が怖いとはさっきの同期はもちろん誰にも言えなかったのだ。

体調が悪いと言って休めば良かった・・・。

 

 

 

『ジャングル』

 

ふと目が覚めると、そこは檻の中だった。

怖くてたまらない。

檻は広い高原の真ん中にポツンと置かれていた。

それだけでなく、檻の周りを野生動物がゆうゆうと歩いているからだ。

いったいどうしたことだろう。

 

恐怖はさらに大きくなっていく。

理由は、檻の前にいる2頭のライオンが座ったまま僕を凝視しているからだ。

僕は怒った。「誰だ!僕をこんなところに閉じ込めたのは!もう分かったから、出てこい!」

僕の声がこだまするだけで、人の気配さえ感じられない。

すると、ライオンはこだまする声に反応したのか、さらに唸り声を上げて檻に近づいてきた。

 

僕は悲しくなった。

周りに助けを求めても、野生動物がいるだけだ。誰も助けてくれないだろう。

ライオンを威嚇するために怒鳴ったとしても逆効果だろう。

ライオンに檻を壊され、食い殺されるのは時間の問題だからだ。

僕は死を覚悟して、目を閉じた。

絶望を感じたとき、突然眩しい光が差し込んだ。

僕が目を開けると、TVのスタッフらしき人が立っていた。

「そこまで~!こんにちは~TASの番組です。実は『強面の俳優が突然、ジャングルの檻に閉じ込められたらどうするか?』を撮影させていただいていました~。このライオンですが、実はライオンではありません。人間がライオンの被り物に入っていました。怖かったでしょ?怖い思いをさせてすみません。でもドッキリは、大成功です!」

僕は何が起こったか理解できないまま、あっけにとられていた。

そんな僕を前に、見覚えのある俳優がライオンの被り物を持ちながら「ひどく驚かせてしまい、申し訳ありません!」と謝罪していた。

 

 

 

 

 

『予言』

 

怖くてたまらなかった。

その人は、急に近づいてきたからだ。

いったいどうしたことだろう。

恐怖はさらに大きくなっていった。

理由は、彼女は私の顔を覗き込み「ふふふふ…」と低く笑い始めたからだ。

 

私は怒った。いったいなんなの?気味が悪いからどっか行って!

すると彼女はますます不敵な笑みを浮かべた。

 

私は悲しくなった。

笑われる要素が私にあるような気がしてきたからだ。

 

そのとき、彼女が言った。

「3年後、運命的な人と出逢うわ、あなた。そして、その人に支配されることになるの。ご愁傷様ふふふふふ・・・」

 

ハネムーンの夜、隣に眠る夫の顔を見ていたら

そのときの記憶がふいに甦り、私は恐怖におののいた。

 

 

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