葛藤のテクニック
小説のなかに葛藤が入っていると、
その小説は、かなりおもしろくなります。
葛藤というのは、
「どちらを選ぶかで思い悩むこと」です
Aを選ぶのか?
それとも、
Bを選ぶのか?
あるいは、
肉厚のビーフステーキを食べるのか?
それとも、
食べないのか?
会社を辞めるのか?
それとも、
ガマンして勤務し続けるか?
「走りたいけど、走れない」
「〇〇したいけど、できない」
というのも葛藤です。
人生には、いろいろな葛藤があります。
小説を書くとき、
この葛藤を入れるようにするのです。
そこで、
葛藤を入れるときの5つのポイントをお教えしましょう。
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■ポイント1/葛藤は早い段階で入れる。
短編小説ならば、
最初の一行目から葛藤を出してもいいくらいです。
とにかく、早い段階で、葛藤を出すことです。
そして、葛藤は、頻繁に出してもOK
■ポイント2/大きな葛藤と小さな葛藤がある。
ストーリー全体に流れる大きな葛藤もあれば、
1つのシーンのなかで出てくる葛藤もあります。
たとえば、
町全体が原発反対派と推進派に分かれて、
激しく激突するという葛藤は大きな葛藤になります。
市長選挙でどちらになるかが決まるという設定にすると、
そのストーリーの最終章で選挙結果が出てくるわけです。
そして、
主人公や、脇役たちにも葛藤が生まれます。
お金をもらって推進派に寝返りするかどうかで葛藤する人もいるでしょう。
可愛い娘が難病で入院費が莫大にかかる、
お金が必要だ。
でも、原発には反対。
さあ、どうする?
そういう葛藤は、
本流のストーリーとは違う
小さな葛藤ですよね。
■ポイント3/葛藤の背景を書くこと。
たとえば、
「生意気な部下のA子をクビにしたいけどできない」
という葛藤があった場合、
なぜクビにできないのかを書く必要があります。
「理由は社長の愛人だからだ」
どうすればいいんだろう?
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■ポイント4/選択後のことを予測する。
「生意気な部下のA子をクビにしたいけどできない」
という葛藤の場合、
選択肢は2つ。
1つは、社長に直談判すること。
この場合、主人公はクビになるだろう。
2つは、じっと我慢すること。
この場合、主人公は精神的に壊れていくだろう。
そんなふうに、
選択したあとのことを予測することです。
このことで、
葛藤が浮き彫りになります。
■ポイント5/結論をつける。
葛藤を設定して、
結局、どちらも選ばずに物語が終わってもかまいません。
もちろん、
どちらかを選んでもかまいません。
主人公がどちらかを選んだら、
物語をサッサと終わらせることです。
たとえば、
さっきの
「生意気な部下のA子をクビにしたいけどできない」
という葛藤の場合、
こんな結論はいかがでしょうか?
会社帰りにA子をオシャレなレストランに誘った。
ワインのなかに睡眠薬をたっぷりと入れて、
そのままホテルへ連れ込んだ。
もちろん、20代の肉体をじっくりと味あわせてもらった。
そして、A子の裸体の上に辞表を置いた。
葛藤のテクニックの使い方が、
理解できましたか?
さあ、小説を書いてみよう!!